陶芸の知恵袋

目からウロコの、陶芸の裏技・表技を大公開します。

600度を越えるまで窯のフタを少し開けておく!/知恵袋102改訂版

600度を越えるまで窯のフタを少し開けておく! /陶芸の知恵袋102改訂版 

素焼きや本焼きをするとき、昇温の途中までは5センチほどフタを開けておきます。
粘土や釉薬に含まれている水分を窯の外に逃がすためです。





最初から閉めきった状態で焼くと、窯の鉄部分が、錆(さび)やすくなります。
また作品に変色が見られたりします。

水分なら100℃で水蒸気にりますが、粘土の中に分子の状態で含まれている水(H2O)は
530度くらいで水蒸気になるそうです。

さらに粘土の中に含まれる石英が急膨張するのが573度。

それを待って、600度を越えてからフタを完全に閉めます。

ガス窯でも同様で、
600度を越えてから、窯の天井にある蒸気を逃がす口を閉じます。

いま、518度なので、あと1時間ほど待ってフタを閉めます。




記事提供:津田沼陶芸教室